5月2日 双六岳テン泊山スキー  2日目  初日  3日目

今日が、今回のメインイベントです。
 1400mのわさび平から2450mの大ノマ乗越まで
登って、双六谷までドロップして、2200m地点から、双六小屋2550mまでに登るという合計1400mの登行です。軽荷の時ならば、何とかいける自信はあるのですが、テン泊4日分のに荷物を持っての登山は初めてですので、石松にとっては、近年まれにみる体力への挑戦となりました。

大ノマ乗越登り八合目くらいから槍が見え始めた。

朝3時起床、ゆっくりと朝飯を食べた朝は汁物をたっぷりかきこむのがいいというので、ラーメンと肉缶詰とアミノバイタルを摂って、テントをたたみ、軽登山靴とゴミ袋を近くの木にデポして、明るくなった4時50分出発、小屋から何人かの方が出始めていたが、今朝の一番スタートは私となった。シールをはいてどんどん進む。スキーを担がないと随分軽くなる。

30分ほどで、秩父沢の橋と弓折岳と雪渓が見えだす。ここまでは快調だが、登りだすときっとだめだと思っているので焦らずあわてず長丁場に臨んだ。あの白いへこんだ部分が大ノマ乗越なので昼までに登れれば予定通りだ自分で納得しながら斜面に取り付いた。
岩と木が中央に露出しているため、スキーを履いてあがるには左の狭い急斜面から登ることになる。木が切れる場所まで1時間はかかるだろうと思う。

40分ほどで岩の部分に到着、そろそろ汗びっしょで、休み休み登りになる。

秩父沢を登りきると雪渓の全容が見え出す。2人ほど先行がいる。テン泊跡が登る途中であったのでその方達ではないかと思った。

1時間ほどで雪渓の中央部来た。秩父沢で追い抜かれた登山者ご夫婦は、正面、鏡平直登沢部に取り付きをめざしている。

ようやく、穂高が見えだす地点まで登った。取り付きから2時間経過している。

雪渓の真ん中で、へたばってきました。登りはじめて2時間半です。あと3時間でへこんでいる大ノマ乗越までつけるか不安になってきました。

10時を過ぎると下四人パーティが勢いよく抜いていきました小屋泊まりの軽装で中に女性二人もいらっしゃいました。
左上は、登山者で5人パーティで登り早かったです。

一団が去って、1時間後11時過ぎには、私とやはりテントを背負った大荷物のお方一人と後から日帰りで登ってこられた方しか雪渓に残ってません。置いてかれるとよけいのんびりになってしまいます。すでに標高は、2300m付近で
あと150mですが急斜面で雪が腐っているためシールの
かみこみも悪くなかなか進みません。

いよいよ、頂上の人の声が聞こえるところまで来た。先行のお方も私同様に重荷でへばってらっしゃる相棒が上から声をかけている。体中がだるく一歩一歩が大変である。昼にはつきたいのだがすでに11時半である。

11時50分大ノマ乗越到着、上には、5人しか居ない、午前中に登ったパーティーは双六谷に降りてしまったのでしょう。

私がへたって座り込んでいるすぐ横に軽装の登山者がいらした。今日で双六小屋3日めで帰りだそうだったが、お顔どこかでお見かけしたうような気がした。クロカンアドベンチャーで見たお顔なので、思い切ってクロカンアドベンチャーのお方ではと聞いたら大当たりT氏と名乗っていただき、私も熱心なファンですと伝えた、T氏は今回は、クロカンではなく短くて太いFreeTrek風の板に乗っておられさっそうと下っていらした。正面のスキーヤーがT氏です。

わさび平小屋4時50分=>大ノマ乗越11時50分12時50分滑降=>13時双六谷2200m到着=>15時15分双六小屋

1時近くなったので、焦って双六谷へ下る準備、笠岳へいく4人パーティのリーダーさんがこれから谷に降りて双六小屋まで大丈夫か心配してくれたが、だめなら谷でテント泊すると言ったら安心してくれた。下りのぞき込むと急斜面である。八方黒菱のスタートと同じくらいであるこぶがないので何とか降りられそうだが、雪質が方硬かったら怖い斜面です。ストレートの斜度がずっと下まで続いてます。コルチナ稗田山2のような1枚バーンです。軽荷だったらかっとび滑りできたろうなと思いましたが、1,2ターンに1回停止しながら慎重に降りていきました。何しろ転けると起きあがるのにすごく力が必要で体力を消耗しますので、下までおりると高度がもったいないのでトラバースして行こうとおもうのですがほとんど林がじゃまして結局相当河原の近くで林にトラバースのトレースがあったのでそこにそってトラバースした。

トラバースが終わった地点で2200mでした。2人組がこれから大ノマ乗越に登る準備でシールをつけていました。振り返ると大ノマ岳からストレートにおちてくるきれいな斜面がある、今降りてきた斜面は、左の林の向こうであるが、正面の斜面降りてみたいですね、アライのマムシ返しみたいな感じに見えます。

双六谷は、川が半分出ており、川の右岸のなだらかな斜面をゆっくり登る、正面の双六岳南面は雪は無い。距離は、長いけれど標高差350mで私の足で2時間で着くはずである。しかし、距離にして4Kmもある。もう、体力に余裕がないので、30分に1回10分休みをとりながらのんびり登る。へばるとたどり着かなくなる。

真っ平らな平原の向こうに小屋の屋根らしきものが見えてきた、双六池上らしい、3時15分到着であった。小屋の受付に行くと大勢の人が入ってきていて
スキー板が大量に入り口に並んでいる50人ではすまないのではないだろうか。双六小屋もテント無料で水は1L100円で売ってくれた。ビール2缶1000円で買って、強風のなかテントをさっさと張って、中でビールを一気飲み、味はわからないほどぐっときた飲み口であった。久方ぶりのうまいビールでした。

小屋の入り口の正面に鷲羽岳が見えた。この際、撮っおいたがこれが最後の眺めになると思わなかった。テントは10張りくらい張ってあったが、暴風対策がしっかりしてあったので、私もストックをばらして4本の補強ペグ代わりに雪にさしたりスキー板に固定ひもをつけてとばされないようにした。 疲れていたので、5時過ぎに五目ごはんを食べている途中寝込んでしまって目がさめたら9時であった。風が非常に強く、フライがばたばた音がしてなかなか寝つかれない。寒くはないが、夜中は雨がまじって、テント地を通過して水滴が入ってきた。2500m級のテン泊は初めてであるが、テントの固定と暴風と防水対策はしっかりする必要があることが判った双六小屋の強風は地形的なもので山と山の間の平地に一しているため谷を越えてひっきりなしに吹いてきていて、勢いが緩むことがない。