信州残雪日記第10弾「今シーズン60日目は、大混雑の白馬大雪渓でした」2003.7.19

葱平で、アリの行列を眺める。9時40分で列は、人の列は繋がってきた。

6:45に猿倉駐車場出発、車はぎっしりだけど何とか駐車できた。バス、タクシーが多い。今日は快調で40分で白馬尻到着、白馬尻小屋から雪渓は土砂流で灰色の土砂で埋まっていて通れません。迂回路は左斜面の登山道を無理やり登るコースで時間がかかります。それにしても、人が多い東京の人ごみが移ってきたような感じですが、年齢は60歳以上が目立ちます。アイゼンは白馬尻小屋からしばらく登ってから着用、登山靴を草むらにデポ。

土砂流は1Km程度続いていて、その間は大渋滞で止まり止まり泥道を歩きます。写真の灰色の部分が土砂流最上部で大きなクラックが入ってます。そのクラックをわたるので渋滞してます。要所要所パトロールがいて普段の登山とは違った感じでの登りです。

土砂流を抜けたと思ったら、まだ、雪渓には入れない、クラックと川があって危ないらしいが、写真は迂回コースが急斜面の壁になっていてアイゼンで登るには怖いほどどろどろ道であった。ここにもパトロールが2人ほどいて、監視している土砂流の影響は、大雪渓の半分まであった。

ようやく、危険地帯を抜けて本来の雪渓に入った。もう、葱平のとっつきが見えてきた。今日は、ここまで渋滞で登ってきたので足は元気で葱平まで一気に行けた。下りの人も赤いトレースで降りてくるのですれちがいで時間を食う、運動靴の若者達も降りてくるし、アイゼンがなくてつるつる滑ってしまう人もいて下りの人は大変そうでした。登りの人はゆっくりな人が多くコースをはずれて一気に追い抜いていった。

葱平手前で滑走コースが見えてきた。まだまだ、雪が残っていました。葱平とっつきまでは落石がない状態で滑走できそうです。何人かの人にどこで滑るのかと聞かれましたが、上から降りてくると言っても信じてくれない様子でした。中には下りがうらやましいが登りの重さが大変だねという人もいました。今日スキーを担いでいる人は私一人だけのようでした。パトロールも呆れ顔でみています。

葱平でアイゼンをはずす、後続からいよいよ数珠つなぎのアリの行列が発生しだした。9:30ごろであった。パトロールもここにいて今日は、16:00までここに立っているとのことで1000人以上は入山するのだろう。パトロールのおにいさん達はスキー場で見るような感じの人が多いので夏は山、冬はスキー場の白馬フリークではないだろうか。

葱平で休み休みコースを見ながら登る、6月22日に来た時より2mくらいは融けていたがまだ、コース幅は10mくらいあるので降りれる。

岩室の小屋からコースをはずれて、稜線まで直登する。パトロールが危ないからやめろと言ったが、何度もここは来ているからというと警告だけはしておきますということで引き返した。今日は、大勢の登山者がいるため通常の登山行動まで規制が入る。この時期に白馬の大雪渓に登山に来るのが悪いという感じである。雪は固めでコーンが深くなっていて無事に降りらるか不安のになってきた、雨も降り出してガスも出てきて最悪の状態になってきた、準備してきたツェルトを被って岩影で土砂降りの雨をやり過ごす11時から12時すぎまでで雨はやんだがガスが濃く、視界は20m程度で稜線まで登るのはやめて即滑走スタートした。

がりがり+コーンの凹凸が深くてMinenemyでは苦しい滑りだ、しかも視界が利かないので、超慎重な滑りをした今シーズンで最悪な環境であった。写真左は葱平中間地点でガスの向こうには数珠繋ぎの人だらけです。ガスっていて良かったといえば良かったです。へろへろ滑りを何百人というギャラリーの前で披露しないですみましたから。
 葱平を降りたところで、石ごろごろになったところでガスの中からパトロールに怒鳴られた、落石が発生するのでスキーやめろとのことだった。落石が多いので滑るのも難儀なので今日はここまでで滑降終わりとした。今シーズン60日目の滑走は、スキー場並の管理状態のめずらしい大雪渓であった。